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私は、ハッピーエンドが大好きだ。
だからこそ、読むのも書くのも、いつも必ずハッピーエンドと決めていた。
それは何故か。
答えは、現実世界がとかく生きづらいからだ。
ネットニュースを見ても、Twitterを見ても、
日々見たくもない言葉が無数に飛び込んでくる。
他人の思考や価値観を否定する言葉。
誰かを罵る言葉。
正直、もううんざりだ。
私にとって、言葉は幸せを紡ぐためのものだった。
言葉で様々な情景や心情を表すことが好きだった。
けれど今は、見通しの立たない現実も相まって、言葉が全て素通りしてしまうようになった。
相次ぐ芸能人の訃報にも、驚きや悲しみと同時に、大きな虚しさを覚える。
心の中にどんどん暗い穴があいていくような感覚。
『死にたい』は一種の衝動であり、その瞬間踏みとどまることが出来れば、一旦冷静になる余裕が生まれる。
けれど『生きていてどうなるんだろう』という生への諦めは、ひたすら深い穴に落ちていくようなもの。
今の私に、創作をする価値は微塵もない。
これは単に、私のつまらないプライドだ。
私にとって、人が楽しく幸せな気持ちになれない物語を綴ることに、意味はないのだ。
『死にたい』とは思わない。
でも『生きていたい』とも思わない。
まだ守るべきものがあるから、どうにか生きているだけ。
何かがプツリと途切れたときは、きっとそこが私の限界点なんだろうと思う。
結局、私という人間は、死ぬまで無責任で我儘なのだ。
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