ユニクロフェチ

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「あ、ごめん!」  俺は恭子の腕を離した。  その腕をさすりながら恭子は悲しそうに呟いた。 「そんなにユニクロ店員とデートしたいなら、ユニクロに行って店員を口説けばいいじゃん。」  俺は首を左右に振った。 「バカか。俺が付き合いたいのは恭子、お前だけだ。」  恭子は頬を赤らめた。  今度は優しく手を取り、恭子を外へ連れ出した。  恭子は恥ずかしそうに俯いたままだが従順に俺と並んで歩き始めた。  ユニクロは俺の部屋から目と鼻の先だった。  なぜなら俺は、ユニクロの店内が部屋の窓から一望できるという理由で、このアパートへ越してきたからだ。  いよいよ!ユニクロ店員とデートできる!  俺は早足にユニクロへと向かった。  コロナの影響で、今、ユニクロの入口は一箇所に制限されている。  俺たちは大通りに面した正面入口に回った。
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