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昼と夜の間・・・
それは、夕暮れ時。
真っ赤な夕日が照らす草原に1匹のノウサギが立っていた。
「ねえ君、何してるの?」
通りすがりの1匹のシカが、立ちすくむノウサギに話しかけてきた。
「・・・・・・」
「なーんだ、『シカト』かよ。」
その時だった。
ダーーーーーーーン!!
ダーーーーーーーン!!
ダーーーーーーーン!!
草葉の影で猟銃を構えて身を潜めていたハンターに、シカは撃たれてしまった。
「そ・・・そうだ・・・あ、あいつは・・・」
ハンターに撃たれてたシカは、その場にガックリと倒れて息絶えた。
「・・・またこうなってしまった。」
シカが撃たれた瞬間、草原から逃げのびたノウサギはブルブル震えながら、撃たれた憐れなシカを運ぼうとするハンターの姿を上目遣いに仰視していた。
「何で私の出逢う奴が、どんどん悪い目に逢うんだろ・・・」
ノウサギのイチゴは、沈み行く夕日をバックにボソッと呟いた。
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