夕暮れはきみと

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あー、手握るとか…やり過ぎたかな。 家に着いて自転車を停めながら俺は考え込んでいた。 俺は最近ずっと見ていたけど、橘からしたら今日急に現れた謎の高校生。 変な奴に思われたかな? 明日から居なかったらどうしよう!! …って、何でそんな心配してるんだよ。 好きって訳でもあるまいし。 …じゃあ、何だ?? 「…何、一人で百面相してんのよ。気持ち悪い」 大学かバイトから帰ってきたらしい姉貴に声を掛けられて俺はむっとする。 「気持ち悪い?」 「一人でにやにやしたり、しゅんとしたり…気持ち悪いでしょ」 姉貴はさっさと自転車を停めて家の中に入って行った。 そんなに顔に出ていたのか。 ずっと気になっていた橘に今日は話しかけることができた。 それだけじゃなくて手も握ったし、自転車の後ろに乗せて腰掴まれたり…家にも送り届けたし、橘の家はうちと学校の間でちょうど通り道だった。 もしかして…橘にも気持ち悪いとか思われたのかな? …それはなんかショックだ。
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