夕暮れはきみと

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部活を終えて着替えた俺は自転車を漕いで家へと急ぐ。 まぁ、急いで帰って何があるって訳ではないんだけど…部活やって腹が減っているしってくらい? ふと左手側の土手に目をやると、人影を見つけて俺は思わず自転車を停めた。 「あんなところで何やっているんだ?」 呟いて見上げるけど特に何もないし、知り合いって訳でもないし…そもそも見たことのない制服を着た女子だ。 「…今日の夕飯何だろ」 俺は呟きながらまた自転車を漕ぎ始めた。 真っ赤になった空の中、ぼーっとベンチに座っている女子。 ちょっと綺麗だなって思った。 まぁ、顔はよく見えなかったんだけど…あんなところにベンチがあることも知らなかった。 知ったところで得になることもないけど…何となく笑えてきて俺は立ち漕ぎをして鼻歌を歌いながら勢い良く自転車を走らせた。
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