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「ロニーはいないの?」と、キィ子。 「ロニーって誰ですか?」と、いつものセリフ。 「ロニー・ボストン&ザ・レッドスフィンクスのリードボーカルのロニーよ」  これは、昼休みの放送でライブハウスの店長がオレらの曲を勝手に流した時、テキトーに付けた名前である。詳しくは前回をご参照ください。 「その60年代初頭みたいなバンド名、やめていただけませんか?」 「じゃあ、セカイがどうしたとか、サカナやらイキモノがどうのこうのにする?」と、キィ子。 「絶対イヤです!」と、オレ。  キィ子もオレらもJPOPは大嫌い。 「まあ、 Mくんがバンド作ったって知ったら女子の半分が気絶して勉強にならないから、当分ダミーバンドで隠しといた方がいいわよ」  御意。 「で、相棒は?」と、キィ子。 「Mとリンバちゃんは・・・」と経緯を説明するが、字数が限られているので割愛します。 「あら、そう。若いふたりはごゆっくり、ってことね」  いや、オレも同い年なんですけど。
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