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真っ白な部屋の中で、私は思う。
どうして佑実は、まり香達のように私を殺さないんだろう?
もしかしたら佑実は……、まり香達の嫌がらせを止めず、黙って見ていた私を最も軽蔑していた……、憎んでいたのかもしれない……。
だから、私を殺さずに……、私にしか見えない姿で、こうやって時間をかけて苦しめ続けるんじゃないかな。
佑実は、どうしたら許してくれるんだろう。
まり香達の嫌がらせをただ見ていた私を……、どうしたら許してくれる?
ベッドの上で四肢を拘束された私は、白い天井をぼんやりと見ている。
ニャア。
お腹の上に、微かな重みを感じた。
ほら、そこにいる。
嘘じゃない。
まり香達もお父さんもお母さんも……、病院の先生も信じてはくれなかったけど……。
「ねえ。私が死んだら、許してくれる?」私は目を閉じて、呟く。
――うん、死んだらね。
耳元で。
懐かしい声が囁いた。
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