人が死にました

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 *  夏休みがやってくる。  終業式は滞りなく進んで、無駄に長い校長の話にお尻が痛くなった。十一年目になっても、体育館の固い板の床には全く慣れない。  通知表に赤の丸がなかったことだけが救いのような一日だった。おかげで天月との約束を、欠点者補修に奪われないで済む。 「二条さー、欠点何個あった?」  終業式からの帰り道、国道沿いのコンビニに屯っていると、隣に立つ友崎が尋ねてきた。 「いや、まずないから、友崎は?」 「え、学年13位にあると思ってんの?」 「はいはい、ないない」  適当な会話を続けつつ、安いソーダ味のアイスを食む。  僕の分は、学年上位を取って気分のいい友崎の奢りだった。
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