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「……私は嬉しいけどな、二人とまた同じ学校に通えるの。光太郎と律は、私と一緒じゃ嫌?」
「そんなことある訳がない。コイツが一緒なのが気に食わないだけだよ」
「それはこっちの台詞ですぅ~! あたしと麻里の通学の邪魔だから、光太郎はとっとと消えてください~」
それとなく、二人に「喧嘩は止めよう?」と促してみても、この有様だ。
二人とも、私の事を親友だとは思ってくれているらしいけど、私の為に喧嘩を止めようとまでは思ってくれないらしい。
どこからどう見ても、お互いを世界で一番嫌い合っている双子にしか見えないだろう。
けれども、実は違うのだ。二人の本心は違うのだ。
その事実を、この世で私だけが知っている。二人が心の奥底に隠した、本当の気持ちを――。
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