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人間界では七つの色は、ドレミファソラシと対応していると定義されているが――今のところは、そこまで考えなくてもいいだろう。純粋に、棚を表す色として機能しているとみていい。
七つの棚はそれぞれ三段に分かれており、上段、中段、下段。
そこからさらに、それぞれの段が三つに区切られている。左、真ん中、右の三つに。上段も中段も下段も同じだ。
つまりひとつの棚に、九つのブロックがあるということである。
赤の棚の上段、左の位置にあるのが『赤―1―1』。
自らが引っかかった番号の棚を、フィオネルは見つめる。いささか渋い顔になるのは見逃してほしかった。
「赤の棚の上段、真ん中の位置が『赤―1―2』。赤の棚の中段、右にあるのが『赤―2―3』。この棚振りに間違いはないようですな」
「そこから変わっていたら、かなり大変だったと思うけれど。今回はそこまで複雑ではないみたいね」
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