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スズエの声にアイリーンとムラゾウがそちらを向けば、フィオネルはちょうどある建物に入っていくところだった。
通り沿いにある店。
色とりどりの垂れ幕の隙間から、微かに焚かれた香の匂いが漂ってくる。
中の様子は伺えず、少しばかり怪しげな雰囲気ではある――が。
「『占いの館・お悩み相談承ります』……?」
そこは、そんな怪しげな空気がごく当たり前にある店で。
アイリーンたちは、掲げられたのぼりを見て首を傾げていた。
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