昼夜ノ狭間

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ーーばさあっ。 お気に入りのレジャーシートを若草の上にのせて、靴を脱いだ。 勢いと、爽やかな風にのって靴が素っ頓狂に踊る。 ーーとさっ。 腰を掛け、タオルケットを膝に掛けた。ハートがモチーフのそれは、小さい頃からのお墨付き。誰に笑われようと、気にしたことがない。 ーーぴゅぅぅぅう。 今夜はよく冷える。空気が凍てついて、肺まで凍らせてくる。マフラーを整えた。 ーーちかっ。 空が小さく瞬いた。直ぐに光が曲線を描いて消えていった。ほんの一瞬だった。 今日は何とか座流星群の日(名前は忘れた)。大好きな星を見るために、万全の装備で外に出てきた。コンビニもないど田舎は、星と相性がいい。 ーーちかっ、ちかちかっ。 瞬く数が増えていく。流星群も本気を見せてきた。見落とさないように、10 本の指を使って数えた。10 のまとまりは増えていき、もうわからなくなった。 ーーぴゅるぴゅるぅぅぅ。 凍てつく空気も猛威をふるってきた。そろそろうちへ入ろう、と立ち上がった時。 ーーひゅっ。
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