覚悟

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「驚きました? 私、あなたの事は彼から散々聞かされて知ってるんですよ。最初こそ怖かったけれど、あなたはやっぱり彼の親友ね!  彼の能力の事は知ってるわ。彼が時の旅人(タイム・トラベラー)で失われたものを探し出す能力ロスト・サーチの力を持ってる事も」 柔らかい微笑を浮かべながら日和は彼が知りうる全てを言い当てました。青年が彼女を信頼している事は明らかでした。 「だったら、覚悟は出来てるのか? アイツと一緒になると言う事は災いも降りかかるも同然なんだぞ」 ドゥルークの表情は嘗て、青年がまだ幼かった時に「力を話してはならない」と忠告をした時と同じ怖い顔でした。 日和は微笑みを止めて、姿勢を正して力強く「はい」と短く答えました。
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