♯3 サンセット カプチーノ

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やけどしそうな程の熱が押し当てられ、息を飲む。唇が塞がれた喉の奥で声が漏れる。 「ん、ぅ」 舌の裏側を撫でられ、震える腰を掴まれ、こじ開けられるように内壁を潰しながら、大きな質量が下から突き上がってくる。 「っう、あ……!」 鼻から声が漏れる。背中が震える。内臓が焼けつくような感覚。 口の端から、飲み込めない唾液と声が漏れる。痛みと、背徳感と高揚感と、幸福がぐちゃぐちゃに混ざって、意識が飛んでしまいそうだった。 「うっ、きつ」 唇が離され、硬く閉じた目蓋をゆっくり開ける。 「すご……永遠の中にいるとか……」 陽の落ちたばかりの黄昏時。 赤と藍が混ざり合い、室内の影をより深く染めて。 俺を見つめるダークブラウンの瞳は、サンセットの空みたいに優しく揺れた。 「大、丈夫……だから、動いて」 繋がってる。 同じ熱を分け合ってる。 それだけで、泣きそうだった。 何度も諦めて、何度も忘れようとした。 もう二度と、俺は浬に触れちゃ駄目だと言い聞かせたけど。 こんなに好きなのに、無理に決まっていた。 浬の端正な顔が苦しそうに歪む。それが堪らなく愛おしくて。息が出来ないくらい嬉しい。 「も……離れたくない」 「うん、逃がさない」 浬の首にしがみつく。 腰を持たれ、ゆっくりと打ち付けられる熱。 浅く、深く、何度も肉壁が擦られ、与えられる刺激に仰け反る。首筋に甘く噛み付く唇も声も、全部。 「ぁ……かい……りっ」 「永遠」 優しくキスが落とされ、熱い唾液が舌を伝って流れ込む。右手の指を絡め、頬に添えた左手は浬の汗を受ける。 体の中には、浬の熱が爆ぜて。 もう隙間は、ひとつも無くなっていた。
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