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その後行われた生配信でも、
【藍斗くんが恐縮しちゃうような金額を送らないようにしますね♪】
と、明らかに私への当て付けとも取れるメッセージを添えて、藍斗君への投げ銭を少額に分けて送るようになっていた。
Twitterもブロックされ、現在は相手のツイートが見えない状態。
「でも今のところ、お母さんがオフィシャルファンクラブアプリの投げ銭ランキングの上位にいるよね?
一位になったら特典として藍斗本人と会って話せるんでしょ?」
お茶碗を受け取りながら、娘が聞いてくる。
「ええ。まず、アプリに慣れるのが大変だったけど、やっと仕組みが分かってきたわ。
それでなくてもデジタルに弱いのに」
私は藍斗くんのファンになるまでは、アプリやらチャットやら、謎のカタカナ語の意味を理解しようとは思わなかった。
やっと慣れたかと思ったら、新たなツールがどんどん追加されていき、着いていくのに必死だ。
「いいじゃん、ボケ防止になって」
大学生の長男が夕食を頬張りながら、生意気な口を叩く。
「失礼ね!まだボケる歳じゃないわよ!」
「ん、これおいしい。
スーパーの惣菜も結構いけるじゃん」
娘の言葉に、「お母さんも働いてるから、こんな時に惣菜にお世話にならないとね」と返す。
「でも、河合藍斗にたくさん投げ銭してて大丈夫なの?お金、無くなっちゃわない?
家のローンもあるし、パパの稼ぎは少ないし……」
そう言いながら、惣菜の玉子マカロニサラダを頬張る娘。
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