契約の終了と甘い夜

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 普段自分で触れることがあっても、こんなむず痒い様などうしようもない感覚はないのに……聖壱(せいいち)さんに触れられ弄られるたびに身体が反応してしまう。  彼はその感覚を私に覚えさせるように何度もソレを繰り返すの。 「やぁっ……あ、んっ……んっ……」  甘い声が漏れるのが恥ずかしくて必死に耐えようとするけれど、聖壱さんは私を攻める手を止めてはくれない。それどころかもっと啼けとでも言うように執拗に敏感な部分を攻めてきた。 「あ……だめ…だって、んんっ……言って…やんっ!」  反抗しようとすると指で尖りを弾かれてしまって、声がだんだん我慢出来なくなっていく。何度も胸や首筋に触れられているうちに、下半身が熱くなってきたような気がして……   「聖壱さん、ダメ……私…何かおかしい……」  身体が私の意思を無視して勝手に熱くなっていくことに戸惑い、どうすればいいのか分からず聖壱さんに助けを求めてしまう。私をこんな風にしているのは彼なのに。 「香津美(かつみ)は何もおかしくない、今は香津美が感じる気持ちいい事だけ集中するんだ。」 「そんな……っ、あっ……!」  聖壱さんは優しい声で私に囁いたかと思うと、私のショーツの上をその長い指でなぞり始めてしまった。下着越しでもはっきりと感じる彼の指の感触と快感……  何もかも初めての私はそのすべてに戸惑い、とうとうポロっと涙を零してしまった。
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