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「それでは新しい方もいますので、改めて自己紹介させてもらいます。僕の名前は生方 優弥、30歳です。」
ホワイドボードに少し大きめに書かれた先生の名前、なんだか芸能人みたいよね。よく見れば優し気なその顔も結構私の好みのタイプだったりする。
聖壱さんに言えばヤキモチを妬きそうだったから黙っていたけれど、実は私は優男みたいな人が好みだったりするのよね。
「……カッコイイですね、生方先生。杏凛さんの旦那さんがヤキモチ妬くのも仕方ない気がします。」
「そうでしょうか……?けれど匡介さんはいつもあんな風に過保護で嫉妬深い、私は結婚してからずっと彼にどう接していいのか分からないでいます。」
ああ、それで杏凛さんは匡介さんにあんな態度を……やっぱり彼女は旦那さんの匡介さんを嫌っているわけではないのでしょうね。
「そうなの、もし私達に話して少しでも気が晴れるのならば何でも相談して頂戴ね?さあ。先生がこちらを睨んでいるし、調理に取り掛かりましょうか。」
そう言ってニコッと笑って見せると、杏凛さんも少しホッとしたような表情になった。月菜さんも私の意見に賛成らしく、「今度一緒にお茶しましょう?」と杏凛さんを誘っていた。
こうして料理教室の初日は月菜さん、杏凛さんと協力して美味しい料理を作る事が出来たのだった。
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