契約と二度目の夜

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「そうと決まればさっそく……」  聖壱さんはスッと立ち上がり、そのまま真っ直ぐ私の方へと近づいて来る。さっきの発言のせいかしら、なんだか嫌な予感がするの。  そっと後ろに逃げようとするが、あっさりと聖壱さんに捕まりそのまま抱きかかえられてしまう。 「ちょっと、何を勝手に……!今すぐ私を降ろしなさいよ。」  軽々と私を抱きかかえる聖壱さんの腕の中で暴れる私。なのに彼は気にせず寝室へと向かって歩いて行ってしまう。  まさか私はこのまま今夜、聖壱さんに……?  そっとベッドの上に降ろされたけれど、聖壱さんの身体と腕に囲まれてしまって身動きが取れないの。 「まさか、無理矢理なんて……」 「無理矢理なんて事はしない。俺が少しずつ香津美の身も心も蕩けさせて、その気にさせてやる。」  そんなこと頼んでないわ、どうして貴方都合でそうやって話を決めていくのよ?  私は聖壱さんの胸を思いきり押すけれど、大きくて逞しい身体はビクともしなくて。 「私はその気になんて……きゃあっ!」  予想もしない場所に暖かい何かが触れ、私は思わず悲鳴を上げてしまった。  だって聖壱さんは、いきなり私の耳たぶを舐めたのよ!?経験のない私は聖壱さんの行動に、ただただ驚くことしか出来なくて……
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