契約と二度目の夜

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 初めてのキスの余韻に浸っていると、聖壱さんからそっとベッドへと寝かされる。少し冷たいシーツの感触を感じながら、聖壱さんの次の行動を待つ。  彼は言葉でも身体でも私を愛したいと言ったの。彼がどんなふうに私を愛してくれるのかと、胸はドキドキしていた。  この年まで私の肌に誰かが触れることは無かった。私の心を震わせてくれる誰かも見つからなかった。  聖壱さんはそんな私の心と身体を変えてくれる?本当に私を愛し、愛される女性にしてくれるって期待してもいいの? 「愛してよ、聖壱さん。」  私は両手を広げて聖壱さんを抱き締めようとした。だけど彼はそんな私の頭を撫でるだけで…… 「震えている香津美に、無理に何かをしたりするつもりはない。相手を欲しがるのも愛情だが、大事にすることも愛情だと俺は思ってる。」  ……何よ、私が大事だから触れないって言うの?触れたいのも愛情で触れないのも愛情なんて、訳が分かんないの。 「本当にいいの?次があるか分からないのに、後悔しても知らないんだから。」 「本当に悪い女だな、香津美は。震えてるくせに虚勢ばかり張って見ていて危なっかしい。だから……俺が守りたくなる。」  聖壱さんの言葉にかあっと顔が熱くなる。急いで下を向いたけれど、彼が私の頬に手を添えてクイッと上を向かされる。
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