契約と新妻の自覚

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「どうせ性格は美しくないですからね、外見だけの女で悪かったわね!」  ほら、私の口からはこんな可愛くない言葉しか出てこないのよ。せっかく聖壱さんが容姿だけでも褒めてくれているのに。 「香津美の性格は美しいというより、可愛らしい……だな。お前のそういう拗ねた様子も、俺を喜ばせるだけだぞ?」  私の生意気な言葉に腹を立てるどころか喜ぶなんて、やっぱり聖壱さんってどこか変よ。今まで私に近付いてきた男性は、皆怒って去っていったというのに…… 「貴方、おかしいわ。絶対に……あっ……!」  胸の谷間にそっと口付けられて、驚き戸惑ってしまう。彼が顔を上げると白い肌にくっきりと赤い痕が付けられていて。  これってもしかして、何度か聞いた事のあるアレ? 「俺がおかしくなるのは香津美のせいだろ?まあ、ちゃんとお前に責任取ってもらうつもりだけどな。」  ちょっと待ってよ、私は何もしてないじゃない!「責任取って」って、聖壱さんはいったい私に何をさせる気なのよ? 「こ、キスマーク(こんなモノ)を付けておいて、まだ私に何かしろっていうの?胸だってどこの男にも見せたこと無かったのに……!」  どれだけ私が恥ずかしい思いをしてると思ってるの? 「へえ、どこの男にもね……」  だけど私は文句を言えばいうほど、なぜか聖壱さんを喜ばせてしまうだけで……彼はもっと私の胸に自分の痕を残そうとしてくるの。
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