契約と新婚初夜

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「とにかく、何を言われても私は聖壱さんの仕事面しかサポートする気はないわ。愛も無いセックスなんてお断りよ!」 「香津美……お前、さっきから態度が違いすぎないか?今までは大人しく真面目な女だと思ってたのに。」  ああ、ちょっとヒートアップして素が出てしまったみたいね。でも一緒に生活してればどうせバレることだし。それが早いか遅いかの違いだけよ。 「そうね、私は真面目ちゃんでも何でもない性悪お嬢様なの。さあ、どうするの?今から離婚する?」 「……いや、今の香津美の方が断然俺好みだ。余計にお前を抱きたくなってきた。」  そう言った聖壱さんから二の腕を捕まえられて、広い胸に抱き寄せられた。力強さに何も抵抗出来ないまま彼に抱き締められて…… 「ひ、ひやああああっ!」  口から出たのは変な悲鳴で、それを聞いた聖壱さんが軽く吹き出したのが分かった。 「わ、笑うなんて失礼よ!誰のせいであんな変な声が出たとおもって……!」 「何その可愛い反応、もしかして香津美って全然男に慣れてない?」  余計なお世話よ!私だってお付き合いくらいしたかったけれど、今までずっと花嫁修業や資格の勉強ばかりさせられていてそれどころじゃなかったのよ。 「ヤバいな、俺本気になったかも。」 「本気って……?」  聖壱さんは私の耳元に顔を寄せて、今まで聞いたことも無い甘い声で囁いた。 「これから俺は香津美を本当の意味での妻にする、覚悟しとけよ?」
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