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眩しい
突然の光に面食らう。
目が慣れてきてようやく、さっきうさぎが指差した家の前にいることに気付く。
幸平とうさぎは早々と家に入って行って、私も慌てて後に続いた。
「一週間ね」
うさぎは『日』と書いてあるカードのようなものを玄関に置く。
一週間? そんなに長くここにいろと言うの?!
「早く帰らないと……」
私が言うのをうさぎは首を振って止める。
「大丈夫、こっちでの七日はあっちの七分くらいのもんだから」
それだけ言って、うさぎは出ていった。
慌てて私も外に出たけれど、うさぎの姿はどこにもなかった。
「おはようございます」
通りすがりの人に声をかけられ、今が朝であることを知る。
幸平は無邪気に家の探検に夢中だった。
こうして私と幸平の不思議な一週間が始まった。
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