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久しぶりに重なった嘉月の唇は、数秒もしない内に離れてしまう。
こんな機会はもうないかもしれないし、もう少し堪能したかったな。と思っていれば、また嘉月にキスをされた。
重なって、離れて、また重なって。
繰り返す度に段々長くなっていくキスに少しだけ息苦しくなっていると、ふいに嘉月の舌が俺の唇をなぞる。
『か、づ・・・んっ!?』
驚いて嘉月の名前を呼ぶと、隙間から嘉月の舌が入り込んだ。
今まで誰かと付き合ったことがない俺は、初めてするディープキスに混乱してしまう。
だが、混乱する俺をよそに嘉月の舌は我が物顔で俺の咥内を貪った。
呼吸すらも奪われそうなそれが徐々に俺の思考を溶かしていき、自分からもおずおずと舌を絡めるようになってきた・・その時。
ーボスッ。
俺の背後に柔らかいものが触れた。
感触的にたぶんリビングのソファだけど・・・。
俺、もしかして押し倒されてる?
『は、あっ。ゆー、ちゃん・・・。』
今まで聞いたこともない、色気を含んだ声を漏らした嘉月は、俺の首筋をするするとなぞる。
だが、俺はそれどころじゃない。
太腿に触れる熱に気付いてしまい、またもや混乱に陥った。
・・・こんな天使みたいな嘉月に、凶悪なブツが付いてる気がするんだけど?
『ゆーちゃん。僕、ゆーちゃんとエッチしたい・・・。』
『いいで。嘉月の好きにして?』
即答だった。
嘉月に懇願されたら、俺は凶悪だろうが何だろうが許してしまう。
むしろ長年片想いしてるから、願ったり叶ったりというものだ。
・・・あ、でもリビングで初めてはやだな。
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実は侑萊と嘉月、幼稚園の頃に女の子達(腐女子の卵)のおままごとによって夫婦になり、ファーストどころかかなりキスしてました
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