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“嘉月の運命の番でないのなら、αとして1番近くにいよう。”
そう決意した俺は、αに見えるよう今まで以上に努力した。
勉強や運動はもちろん、徐々にΩらしくなるであろう骨格を隠すために筋肉を付けるトレーニングを開始したり、身長を伸ばすために嫌いな牛乳を飲むようにもした(牛乳が身長に効くかは諸説あり)。
また、抑制剤やら避妊薬やらの効きが悪かった父さんのためにいろんな薬を開発していた親父に頼み込み、俺専用のほとんど副作用がない抑制剤も作ってもらったりもした(まだ発情期は来てなかったけど念には念を入れて)。
可能な限り努力して、もう1度バース検査を受ける直前。
俺は初めての発情期を迎えた。
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