勢いで進むプロローグ

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勢いで進むプロローグ

 「ここが…玉座の間…」 勇者べレスは魔王討伐を目前としていた。 「べレス様!間も無く私たちの旅もお終いです!みんなで生きて帰りましょう!」 「おうともさ。ヤツさえ倒せば世界は平和になり、俺達は英雄になる。行くぞべレス!」 へへっと笑うと、戦士ライルは斧を肩に担ぎ 「もう!駄目ですよ!気を引き締めないと!」 僧侶グレイの方は1メートルはある大杖を 両手でしっかりと握り直した。 「わーてるってー。さ、扉を開けるぞ」 ライルのその言葉が引き金となったようにさっきまでのちゃらけた雰囲気はなくなり、真剣な顔つきで戸を開いた。 ギイィという重い音の後に、中から少しの光が漏れ出した。 「行くぞ!!!」 「行きましょう!!!」 そんな彼らが元気にそう言って、後ろを振り向くと… 「大丈夫。俺は勇者だ魔王だって倒せる。そうだよ。仲間だってついてる」 「「…ベレス?」様?」 「でもライルってちょくちょくこけるしな。グレイのヤツだって相手に全回復魔法かけることもあるし…残りちょっとのところでやられたら詰むやんもうこれ無理なんじゃねいやでも今まではうまくいったしあぁこええこのまま逃げてえよおダレカタスケテーしにたくないよおおおお」 なんか変なのがめっちゃ元気なかった。 いや、一周回って元気なのか? 「べレスさまぁああああ!!!!????」 「戦闘中最後にコケたの二年も前ぇえ!!」 「私に関しては四年ですぅううううう!!!元気出してくださいいいいいいいい」 「そっか。いけるよな。ウン大丈夫だ。しゃいくぞおぉおぉおおおおーー!!!!!!」 「ちょ、この情緒不安定勇者様!!」 「おいべレス!!一人で突っ込むな!!!」 さっきのテンションどうしたというレベルのハイテンションでべレスは魔王めがけて突っ込んでいき、 「グハハハー!!勇者よよくぞここまで… 「くたばれえええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!」 「え、あの、ちょ。え? セリフくらい言わせ…                 「ゆうしゃ は まおう を ぶっ殺した」
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