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『こんばんは。なんか凄い勢いで出て驚いたよ、美雪』
大好きな裕ちゃんの声がする。
電話の向こうでおかしそうに笑いをこらえている姿が浮かんでくる。
「だってちょうど裕ちゃんのこと考えてた時に電話が来たから、つい嬉しくて」
素直に話したら裕ちゃんが照れながら『そうか』と言ってきた。
格好良いのに可愛い照れ顔を生で見たいと思うのはこれで通算何度目だろう。
今すぐ裕ちゃんの元へ瞬間移動したい。
『ところで今日の友達の結婚式はどうだった?』
照れ臭いのから必死に話題逸らそうとしてる裕ちゃん、本当に可愛い。
「結婚式はね、大変だったよ…」
『大変?何が?ウェディングケーキが倒れちゃったとか?』
「それがケーキ入刀までいかなかったんだよ」
『え?どう言う事?』
「実はね――」
さっきから疑問符いっぱいの裕ちゃんが可愛すぎる件については我慢して、私は今日の出来事を話した。
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