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「さすがに苦しい…」
夕飯を終えて部屋に戻ると、いつもの量を食べてしまってはち切れそうなお腹を摩りながらベッドに寝転んだ。
「私の食い意地が張ってるのはお母さんの料理上手が悪い。結婚前にもっと色々教えてもらおう」
お母さんの素晴らしさを感じながら夕飯の時の話題を思い出す。
裕ちゃんさえ良いのなら私は直ぐにでも結婚の準備をしたいと思う。
だって出掛けたりご飯食べたりと一緒に居られるだけで幸せなんだから、毎日同じ家で暮らせたらそこはもう極楽浄土だ。
『♪〜♪〜♪〜』
大の字になって勝手に未来の幸せ図を描いていると、意識を現実に引き戻すかのようにスマホの着信音が鳴った。
誰ぞ良いところで邪魔を!?
なんて事は思わない。
だってこれは愛しの裕ちゃんからの着信を知らせるメロディだから。
「裕ちゃん!!!!」
お腹の苦しさなんか忘れて私はスマホに飛び付いた。
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