第3話『鳴のいる場所』

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鳴「ありがと」    と坂東から花かんざしを受け取り、髪に取り付ける。    神酒谷が鳴子を持ち、構える。 神酒谷「準備は整ったか?」    神酒谷を見つめる坂東と鳴。 坂東「いつでも来い。今日の僕たちはいつもと違うぞ!」    坂東、OBI-1に登っていく。 神酒谷「粋がるのも今のうちだ。椿様に必ずや勝利の美酒を! 梅の路演舞始動!」 音楽と共に、UMN-3が独楽を放り投げる。    OBI-1内の坂東。 坂東「独楽?」    路上で回る独楽。『おかめ』の絵で止まる。 神酒谷「『すいどう』とは、命を守る水の道」    神酒谷が、接待所に走る。 沙羅「いきなり給水?」 藤間「違う。あれは酒だ!」    接待所。着物の女性がとっくりを持っている。神酒谷が『おかめ』の杯を構え、酒をつがれる。 酒を飲み干す神酒谷。 藤間「支配者の神酒谷は、酒好きで有名。演舞のたびに酒を飲み、観客に振る舞うんだ」 沙羅「だから今日は大人が多いのね」    UMN-3が、『おかめ』のお面を装着する。とUMN-3の表面に亀の甲羅模様。 坂東の声「隙だらけだ」    突進するOBI-1。が、逆にはじき飛ばされる。    坂東の悲鳴。 神酒谷「手応えのない攻撃だな」    見つめる沙羅、藤間。その隣に鬼頭。 沙羅「固い!」 藤間「お面に何か秘密がありそうだ」 鬼頭「神酒谷の地方機の形態の一つ『おかめ』。その名の通り亀の甲羅のように固くなるのだ」 沙羅「そうなんだ。ってなんでここに!」    UMN-3が再び独楽を回す。 神酒谷「こちらからも行くぞ」    独楽が『ひょっとこ』の絵で止まる。 神酒谷「『すいどう』とは、大人がたしなむ(よい)の道」    接待所の神酒谷。『ひょっとこ』の杯を手にしている。つがれたお酒を飲み干す。    UMN-3が、『ひょっとこ』のお面を装着する。甲羅模様が消える。 沙羅「甲羅が消えた」 坂東の声「チャンスだ」    近づくOBI-1。    UMN-3のひょっとこの口から放水。    放水を浴びるOBI-1。    OBI-1内の坂東。水で外の様子が見えない。放水がやむが、UMN-3は消えている。
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