第3話『鳴のいる場所』

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坂東「どこだ?」    OBI-1の側面からタックルするUMN-3。    OBI-1が地面に倒れる。 神酒谷「なんでい、もうおしまいかあ?」    神酒谷の顔が真っ赤になっている。 神酒谷「お前達の粋を見せてみろってんだ!」    見ている沙羅、藤間、鬼頭。その横に的井がいる。 沙羅「急に口調が変わったわね」 的井「神酒谷は東京の下町出身。酒が入るとべらんめい調になるのだ」 沙羅「へえ! って増えてる!」 神酒谷「来ねえなら、こっちから行くぜえ」    とUMN-3が独楽を手にする。    が、音楽が終わる。 神酒谷「っとここいらでもう一杯といくか」    OBI-1が立ち上がる。OBI-1の先に鳴の姿。 鳴「響紀!」    OBI-1の機内。坂東が、(新しい衣装をまとった)鳴を見つめる。 坂東「そうだ! 鳴と鳴の踊りの力を信じるんだ! 行くぞ!」    とUMN-3に突進するOBI-1。    が、ひょろりと交わすUMN-3。    OBI-1が何度も飛びつこうとするがかわされる。UNM-3、避けた勢いでOBI-1にカウンター。倒れるOBI-1。    UNM-3は、千鳥足のようにふらふらと動いている。    同じく(酔って)千鳥足になった神酒谷。    見守る沙羅、藤間、鬼頭、的井。 的井「得意の酔拳か」 鬼頭「神酒谷のヤツ、完全にハマったな」 的井「ああなっては、手が付けられん」    UMN-3の独楽、『天狗』の絵で止まる。 神酒谷「『すいどう』とは、勝利を導く(いき)の道」    神酒谷が『天狗』の杯につがれた酒を飲み干す。    UMN-3が『天狗』のお面を装着し、天狗の羽団扇を手にする。    UMN-3が羽団扇を振る。    つむじ風が起き、OBI-1がはじき飛ばされる。    高らかに笑う神酒谷。    独楽が『ひょっとこ』で止まる。酒を飲み干す神酒谷。『ひょっとこ』のお面のUMN-3が天に酒を吹き出す。    雨が降ってきたかのように濡れる地面とUMN-3。 沙羅「この匂い、何?」 藤間「酒だ。地方機が酒を吐き出したんだ」 鬼頭「やり過ぎだな」
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