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的井「見苦しい真似を」
UMN-3が酒を吐き出す様子を見つめる鳴。酒が降ってきて慌てて後退りする。
OBI-1は地面に伏している。
鳴の前に神酒谷。
神酒谷「お嬢さん、どうだい? オイラの勝利の美酒を一緒に浴びるってえのは」
鳴、下を向き悔しそうに鳴子を見つめる。
ふと、衣装の袖の『帯』の文字を広げる。
× × ×
フラッシュ。教室、放送室、被服室で衣装制作する鳴達の姿。
倉庫で衣装を受け取り笑顔の坂東。
× × ×
もとの車道。
顔を上げる鳴。
鳴「それは、無理!」
神酒谷「はあ?」
鳴「これは皆で作った衣装。だから汚すわけにはいかない」
OBI-1内。坂東が鳴をじっと見つめる。
鳴「私の汗以外にはね」
神酒谷と対峙する鳴。
神酒谷「粋がるなよ」
鳴「粋? 衣装に込めた皆の想いを乗せて踊る。それが今の私の粋よ」
地方機内。嬉しそうに見つめる坂東。
坂東「鳴……」
立ち上がるOBI-1。
神酒谷「これでおしまいだ」
UMN-3が独楽を回す。
見つめる沙羅、藤間、鬼頭、的井。
沙羅「どうすれば」
藤間「隙をついて地方機の動きを止めるしかない!」
沙羅「響紀、鳴。相手の隙を探すのよ!」
坂東・鳴「隙?」
独楽が『天狗』の絵で止まる。
神酒谷「そんなものはない」
と接待所に近づく。
鳴が神酒谷を見つめる。首に掛けた杯が目に入る。
鳴が指さす。
鳴「響紀、あれよ!」
接待所の神酒谷。『天狗』の杯に、酒をつがれる。
地方機内の坂東。モニターには神酒谷と『天狗』の杯。神酒谷の手元がアップになる。坂東、何かに気付く。
坂東「そうか! ここだ!」
走り出すOBI-1。独楽を拾い、上空にぶん投げる。
神酒谷「独楽がなくとも、次の一撃で終演だ」
神酒谷が酒を飲み干す。
OBI-1がUMN-3のお面に飛びつく。『ひょっとこ』が『天狗』に変わろうとするが、OBI-1の手で押しとどめる。
神酒谷「悪あがきを!」
徐々に押されるOBI-1の手。
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