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沙羅「倉庫の中、今何か光った!」
坂東「そういうの良いから!」
坂東と沙羅、恐る恐る倉庫に近づく。
○同・地方部倉庫・内(夜)
鍵を開け入ってくる坂東と沙羅。
坂東「ほら、誰もいない」
と坂東が後ろの沙羅に笑いかける。
沙羅、顔がこわばり指さす。
沙羅「響紀、前……前」
坂東の前に立つ人影。
恐怖に顔が引きつる坂東と沙羅。
坂東がライトで人影を照らす。
そこに下着姿の鳴。ボディシートで汗を拭いている。鳴の背後にはテント。
坂東と沙羅の悲鳴。
と沙羅が、慌てて鳴と坂東の前に割って入る。
沙羅「わー! 響紀、(下着姿の鳴を)照らすな!」
不思議そうに見ている鳴。
○山村家・外観(夜)
二階建ての洋風建築。
表札に『山村』の文字。
○同・ダイニング(夜)
食卓の椅子に座る坂東と沙羅。
夕食が並べられている。
鍋を持つ山村布由子(41)が近づき、食卓に鍋を置く。
布由子「響紀ちゃんが来るの、久しぶりね」
坂東「おじゃましてます」
布由子「おまけに可愛い彼女を連れてくるなんてね」
沙羅「違う。ただの部員だから!」
布由子「折角だから晩ご飯、食べて行ってね」
坂東「(苦笑いで)ありがとうございます」
と布由子がキッチンに戻る。
(沙羅の)ジャージ姿で鳴が来る。風呂上がりで髪が濡れていて、首にタオルを掛けている。
坂東「鳴、ご飯食べよう。おばさん……沙羅のお母さんが作ってくれたんだ」
頷き椅子に座る鳴。
× × ×
食後。食器を片付ける布由子。
沙羅が、湯飲みのお茶を食卓に置く。
食卓を囲む坂東、鳴、沙羅。
坂東「じゃあ住む家がなくて、倉庫で野宿してたの?」
鳴「うん」
沙羅「あなたご両親は?」
鳴「親はいない。いるのは師匠だけ」
坂東「師匠?」
鳴「そう。ゆすはら流神楽の師匠」
沙羅「じゃあ、その師匠に連絡した方が良いわね」
鳴「無理! それはできない」
布由子がビニールの包みを持って近づく。
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