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18頭すべてのゲートインが終わると、係員たちは一斉に離れていく。その様子を見守っていた別の係員は、やがて赤い旗を上げた。
ガタンという音が響くと、ゲートが開いて一気に18頭の駿馬たちが駆け出していく。2024年の3歳クラシックの戦いが幕を開けた。
トップに躍り出たのは、やはりチャチャカグヤだった。最初の100メートルで馬群から半身ほど前に出ると、200メートルで2番手に2馬身半の差を付け、300メートルを走った時には5馬身ほどの差を付けていた。さすがに父馬ドドドドドドドドドに鍛えられただけあり、序盤の滑り出しから余念がない。
シュバが頷いたとき、チャチャカグヤは第3コーナーを曲がろうとしていた。第3コーナーと第4コーナーを合わせて約680メートル。既に8馬身ほど2番手と差を付けていた彼女は、そこでもグングンと距離を伸ばし、第3コーナーを走破した時には12馬身。第4コーナーの中腹を回る頃には14馬身の差を付けていた。
その圧倒的な走りに実況者の言葉にも熱が出てきた。この走りこそカグヤだと言わんばかりの力説。盛り上がる競馬場を冷静に眺めていたのは、シュバとこの牝馬くらいだろう。
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