カグヤの名に懸けて(東京優駿)

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 18頭の脚質に注目すると、逃げ馬はシュバ1頭。  先行馬は、ウマナミジミー、マンモスウォーリア、リトルマンモス、ラ・コンテス・ド・ペルルと、G1戦か重賞戦で勝ち鞍を持つ面々が揃っている。  差し馬は、その他10頭という様子。これと言って目立つ動きをする馬も、今のところいない。  そして追い込み馬は、シリウスランナー、ヒダカダーロ、アミーゴアネッサン。いずれも最終直線での追い上げに定評のある面々だ。  シュバは、その面々を先導するかのように第1コーナーに踏み込んだ。今の段階で差は5馬身だが、コーナーに入ると更にその差が開いていく。  そして下り坂を駆け下りながら第2コーナー。ここまでで2番手との差は9馬身ほど。ここから更に2番手との差が広がっていく。  例年ならゆっくりとした展開となる最初の1000メートルで、シュバは58秒きっかりを叩き出した。最近のデータを見ても、一番速かったもので2015年の58秒8である。思わぬハイペースな展開に、後続馬たちは動揺した表情のままシュバを眺めていた。
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