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「親友の私が保証してあげる。ちょっと生真面目過ぎたり、クラゲオタクだったり、天然入っているんじゃないかと思うところがあるけど。私なら海月のことを好きになるよ。クラゲ王子もきっと、海月が好きだって言ったら、好きになってくれるって!」
「言っても、本気だと受け取って貰えないと思う。怜音くんは、私のことずっと小さい子みたいに思っているから」
「クラゲの王子なんでしょ。こんなにクラゲを好きな海月のことを好きにならないはずがないよ」
私の手をぎゅっと強く握り、珠理は目をキラキラさせている。
なんだかおかしいところがたくさんあるような気がするけど、珠理は応援してくれているんだよね。
「ありがとう。ただ何度も言うけど、怜音くんはクラゲでも王子でもないから」
「へいへい。とにかく今日、気合い入れて告ってくること!」
「え、今日?」
「そう。さもないと……」
珠理は急に怖い顔をして私を睨んだ。
「な、何? 怖いんだけど」
ごくりと私は唾を飲み込む。
「インスタにイケメン飼育員のいる水族館って、王子の写真を晒すからね!」
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