スマートな僕に

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 よく分からないけれど、僕も一緒に走っていた。  腹の脂肪が揺れる。胃に流し込んだスポーツドリンクもタプタプと音を立てて揺れる揺れる。 「うぅ! ……おえぇ!」  僕はあまりの気持ちの悪さに膝に手をついて立ち止まる。限界だった。  歩数にして15前後。速度もそんなにあったわけではない。坂を登った時点で限界が近かったとはいえ、情けない……男として残念すぎる……。  恥ずかしさで、顔を上げて藤野さんを見られない。  ――僕でいいのだろうか? こんなデブが選ばれたとあっては、藤野さんに迷惑なのではないだろうか。僕なんかより、もっと相応しい人はいる。僕は思い上がっていたんだなぁ。助けが必要だからって、どうして僕が藤野さんを拾う選択をしてしまったのか……。  中学の時の申し訳ない気持ちがよみがえる。 「ごめん……」  僕は藤野さんの方を見ないようにして、自転車に乗って帰路に戻った。ごめん。ごめんよ。
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