発見! 描かれた交差点

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 声をかけてきたのは、手伝いをしてもらっている若手探偵、原田翔太(はらだしょうた)だった。二十三歳の、入社して間もない探偵である。若手の探偵に案件がまかされることはない。先輩探偵の手伝いが主な業務となる。探偵にマニュアルなどない。先輩について探偵のノウハウを学んでいくのである。 「なにっ、見つけたのか、ハラショー!」 「はい! たぶん、間違いないと思います」 「でかした!」  三条とともに原田(ハラショー)のデスクに集まった。 「ここじゃないですか?」  原田のデスクのノートPCのディスプレイには、あの絵とよく似た画像が表示されていた。 「似てるな……」 「きっとここですよ!」  原田は確信している。 「看板がないようだが……」  たぶんこの十年の間に変わってしまったのだろう。
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