見ていた景色

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 ここは三条にまかせたほうがいいと先野は思って控え、三条もそのほうがいいと判断した。  仁哉はうなずく。 「ええっと、ここに描いてあるのは、どういうものなの?」  リビングテーブルに置いたクレヨン画を示して、三条は質問した。 「てっとう……かな。うえのほうになにかついている」 「じゃあ、ここの建物は、ひとつだけなのかな?」 「ううん。二個くっついて建ってるの」 「じゃあ、道路の横に立っている看板は、なんて書いてあるのかな?」 「よくわからない。漢字がよめないから」 「この山の名前は知っているの?」 「わからない」  そうやって、三条は次々とメモした付箋を絵に貼っていった。
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