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都心の初夏の強い陽射しとは違って、北の陽射しは柔らかな 光だった。
まだまだ、過ごしやすい気候。
このまま、秋まで北海道で過ごしていたい気分になる。
彼は私達の荷物をトランクに詰め込んでくれた。
私と社長は二人で後部座席に乗り込んだ。
「社用車なもんで…狭いですが…申し訳有りません…」
「構いませんよ。なぁ?桧垣さん」
「はい」
安積工場長の運転で空港を離れ、苫小牧を目指した。
中国では住宅需要が拡大傾向で、海外産資材の需要も高まっていた。韓国においても香りの良い檜、杉の内装材市場が人気を博していた。会社はその高まりに目を付け、苫小牧工場に巨額の資産を投じた。
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