プロローグ

3/6
前へ
/168ページ
次へ
「新入社員でしかも女性の秘書を就けるなんて…会長も何を考えてるのか…」 彼は頬杖をつき、冷たい眼差しを私に向ける。 凄く品があって整った顔立ち。 その顔立ちがその冷たい視線を際立たせ、無味乾燥に見えた。 私だって内心不安だった・・・ 「私は確かに新入社員ですが…熱意だけは誰にも負けません…秘書の仕事に早く慣れて、しっかりと社長のフォローが出来るように頑張りたいと考えています!」 でも、社長は私が熱弁を振るっても上の空で訊いていた。 「社長、訊いていますか?」 私は社長の態度に少しイラつき、詰ってしまった。 「俺は君の戯言を訊いてる程、ヒマじゃない。 早く今日のスケジュールを教えてくれ」 「分かりました…社長、本日のスケジュールですが…」 顔はイケメンだけど、やはり…冷たい人だ。
/168ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2317人が本棚に入れています
本棚に追加