プロローグ

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「桧垣さん、今夜は君の歓迎会だ…たくさん飲んで、食べてくれ…」 「ありがとう御座います。一ノ瀬会長」 一ノ瀬会長主催で一ノ瀬社長、秘書の人達を交え、銀座の老舗料亭で私の歓迎会を開催してくれた。 料亭を貸し切り、芸鼓まで呼んで、歓迎会と言うよりも宴会だった。 「どうして…海外事業部の辰典が居るんだ?」 「そう硬いコト言うな…瑞生。それよりも桧垣さん…会長の言う通り…君のスキなモノを頼んで」 海外事業部所属の青海辰典(オウミタツノリ)部長が私にお品書きを渡した。 「ウチの秘書課はこの通り…男ばかりだ。女性の秘書が出来て…嬉しいよ。でも・・・瑞生専属ってんのが気に入らないけど…」 青海部長の言う通り秘書課は男性陣ばかりで、女性の秘書は私一人。 今日の歓迎会も芸鼓さんを覗けば、紅一点。
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