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「此処はキャバクラじゃないんだ…辰典…もう少しノリを考えろ」
「本当に瑞生は固いな…」
「うるさい」
青海部長と一ノ瀬社長は軽い小競り合いをした。
「お二人は仲いいんですね…」
「まぁー一応親戚だから…」
「へぇー…」
「おいっ」
一ノ瀬社長は私のブラウスの袖を引っ張る。
「俺の酌をしろっ」
「あ、はい・・・気が付かなくて、申し訳ありません」
私は謝罪し、一ノ瀬社長の杯に徳利の酒を注いだ。
「俺も酌して欲しいな…桧垣さん」
「…お前は自分でしろっ。彼女は俺の秘書だ…」
「瑞生も桧垣さんのコトを気にっているようだな…安心した…」
「俺は別に…」
父の一ノ瀬会長の言葉に社長は頬を染めた。
愛想は悪いけど、距離が近づけば、意外といい人かもしれない。
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