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友美に魔法を使い始めた6日前から私の体重は、みるみるうちに減っていった。
今では太る前の友美と同じ体重。
「きっと美姫の肉が私にきたのね」
そう言って彼女は微笑んだ。丸みを帯びた友美の顔は本当に嬉しそうで、こちらまで癒される。
昼ごはんだって、私も幸せになるくらいおいしそうに食べた。
傲慢な態度や嫌味を言うこともあったが、ぽっちゃりした彼女を見ると憎めない。
私はというと、すべての洋服を買い替えた。
ファッションにも目覚め、堂々と街中を歩くこともできる。
バスだって一番目立つ席を探しては、そこへ座った。
ミニスカートもハイヒールも履いたし、化粧もヘアースタイルも変えた。
一気に会社のマドンナへと駆け上がる。
ちょうど一週間が経ったとき、友美は私をトイレまで呼び出した。
「美姫、今日で一週間だよね?魔法の引き継ぎは済んだ?」
「ううん、それがまだなの」
「えっ、それヤバいよ。わかった、私に引き継いで。私みたいな太りたい人を助けてあげたいの」
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