告白

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頭が真っ白になるということは、こういうことかと思った。 沈黙が流れる。 その流れは突然切られた。 「蒲原係長、私と付き合って下さい」 この声。 「友美くん」 蒲原係長は目を見開いていたけど、私のほうが数倍見開いていた。 「友美、なんで?どゆこと?」 「美姫、ごめんね。私、ずっと蒲原係長が好きだったけど言えなくて隠してた」 蒲原係長は友美を見つめた。 「ぜひ。僕からもお願いしようと考えてたとこだよ」 ……そういうこと。 友美が太りたい理由って。 知ってたのね。蒲原係長のタイプを。 私がバスでボリューミーな女性から魔法をもらったことを知ったときから。 ん?ボリューミー? 誰かに魔法かけたら、私みたいに自分の体重は減っていくんじゃ? でも、あの女性はボリューミーだった。 もっとボリューミーだったわけ? 違う。そんな訳ない。 体験した私が一番わかる。 じゃあ、なぜ私は痩せたの? せっかく蒲原係長のタイプの女性だっ……もしかして。
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