第4章 妊活始めました

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第4章 妊活始めました

サラリーマンと違って、スケジュールが一定しない徹と、締め切りの追い込みが来るとこもって書き続ける売れっ子作家の私は、妊活でもしてタイミングをはからないと、自然妊娠する確率はかなり低いだろうと思い、二人のスケージュールを合わせてタイミングを図り始めた。でも、それはそれは大変で、疲れていたり眠いとスキップしてしまう月もあったりして、もうどうでもいいやと思いはめた矢先の春、あ、生理来ないな~と思って妊娠検査薬でチェックしたら、妊娠しているいことが発覚した。なんか妙な達成感もあり、うれしくて早速徹に電話したら、彼も大喜びしてくれた。 それからつわりと戦い、出版社にお願いして、連載を縮めてもらったり、仕事のスケージュールを調整したりして、やっと安定期に入り、だんだん大きくなるお腹をみては、にっこりしてしまう幸せな日々が続いた。徹はイケダンの名に恥じない献身ぶりを発揮して、いろいろと協力的だった。つわりで何が食べたいかもわからなくる私のために、仕事を早く切り上げて、ご飯をつくってくれたり、当番制だった掃除も積極的に引き受けてくれたりした。とにかく赤ちゃんが生まれる前にある程度仕事に区切りをつけたかったので、妊娠中も結構働いた。性別はあまり気にしていなかったので、生まれるまでのお楽しみで、赤ちゃんグッズやベイビールームは黄色と白を基調に準備した。生まれる前から 赤ちゃんが愛おしく、愛おしくというような人もいるけれど、私は幸せだったけど、重いお腹や腰痛がつらくて、赤ちゃんに対しては、早く出てきてくれないかな~としか思えなかった。まあ、それがその後の悲劇の前兆だったのかもしれないが。
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