1 水曜日、午後六時

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1 水曜日、午後六時

「実はまだ、迷っているのよ」  岸里佳子はカフェのテーブルにひじをつき、うつむいて額に手を当てて言った。 「彼との婚約……わたし、早まったんじゃないかな……」 「どうして」  おれの前に置かれたコーヒーはとうに冷めていた。いまさら手を伸ばすつもりはない。
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