4人が本棚に入れています
本棚に追加
第六章:永遠のタイムトラベラー
カチ、コチ、カチ、コチ…
―ぅ、、。
目が醒めると、僕は色もない、本当に何もない空間でふわふわと浮かんでいた。
自分の実体はないように思える。
―ここは、、。
あぁ、僕は「時間逆行魔法」
をかけたのか、、。
時間逆行魔法は、白魔法と呼ばれるangelの手助けがあって成り立つ魔法だ。
所詮、使い魔のレベルが下がったモノ。
だとしたら使い魔を使えばいい話だが、生憎僕には信頼できる使い魔になりそうな奴は見つかっていない。
だから、自分の側にいつも付いているangelを使うしかない。
―ありがとう、angel。
助かった。
じゃあ、案内してくれるか?
目の前にいつの間にかいたangelは返事のように顔を見せぬまま道なき道を進んでいった。
angelは、すぐ気が変わる。
―嫌いなんだよな。上から目線で。
でも、自分の記憶を取り戻すためには、コイツのチカラを借りないとならない。
―まぁ、進むしかない、か。
僕はangelの後を付いていき、天使の足跡の輝く道を浮かんでいった。
先程までの時計の規則的な音は、angelに近づく度速く、大きくなって―――
その時、僕は気づかなかった。
気を失う直前、あのangelが見せた笑みに――――
最初のコメントを投稿しよう!