第一章:妖精のスカウト?!

1/4
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ

第一章:妖精のスカウト?!

「あーあ。どうして僕だけ、、。」 誰もいない教室の中。 暖かい光が差し込んできらきらと輝いている。 その光に照らされる美少年、、。 箒を持ち掃いている姿は、正に絵のよう、、。 その名は柚木翔(ゆずきしょう)。 心はそれなりに優しく、頭はそれなりだ。 その顔には、まるで王子のような美しい微笑みを携えている…だったらいいんだけど。 確かに、綺麗な景色ではある。 だけど。 フツーな男子だし。 まあ、美少年、、はいいとして。 笑ってないし。 逆に、居残り掃除で笑えるかっつーの。 そう。 僕は、掃除の時にふざけたと、いちゃもんつけられて居残り掃除なんだ。 まあ、部活やりたくなかったから、やりませんように、、って願ってたんだから、まあ仕方ないか。 ははは、、。 いつもこんなことないのに、何で今日はゆっちー先生が掃除見てたんだよぅ、、。 ゆっちー先生とは、今泉 湯地尾(いまいずみゆちお)先生のことだ。 数学の先生で、真面目、、のように見えるけど、実は授業をしてるとき、こくん、こくんって寝てるんだ。 寝言で生徒に教えてるとのウワサだ。 本当だったらヤバすぎるだろ、、。 思わずその事を思い出して小さく笑う。 「おい、柚木!何笑ってんだ!ちゃんと掃除しろよ!」 やっべー! そうだった、ゆっちー先生が見張ってたんだった! あぁ、もう、、。 先生帰れよ、、。もっと適当にやりたいんだから、、。 思わずそう願ってしまった。 すると。 先生は一度瞬きしてから、優しそうな表情でこちらを見た。 「あー。ごめんな、柚木。俺、今日は子供の誕生日だった。お祝いしたいなってが思ってたから、明日な。 ちゃんと、やるんだぞ。じゃあな。」 すたすたすた、、。 ええっ!またか! さっきも願ってたらその通りになったし、、。どうして、、。 そういえば前もこんなことがあったような、、?
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!