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「はぁっ?!魔法魔法ってさっきから何だよ!そんなんあるわけ―」
「あるよ。君も知っているハズ。さっきから操心魔法を無意識に使ったみたいだしね。」
操心魔法、、?
何処かで聴いたことがあるような、、?
よくよく考えても、記憶の奥深くの靄が真実を見えなくする。
「あれれ。知らないの?あ、そっかぁ、人間世界では魔法は教わらないんだっけ。そっかそっかぁ!」
ぽんぽんと手を打つ仕草は、何だかとっても可愛らしい。
って、僕は何をさっきから考えてるんだ、、?
「操心魔法は、その名の通り、心を操る魔法。さっきゆっちー先生って言うんだっけ―に、願ってたよね?それよそれ。けっこう前から使ってたみたいだけどね。」
そして僕をまた澄んだ瞳で見つめると、
「お願い―。私の国の運命が懸かってるの。他にこんなに強い魔力を感じる人は居なくて、、。ずっと、捜していたのよ―。私の国に来て。そうしたら―。」
僕の瞳を見つめる瞳が、より一層熱く燃え上がった。
「私の魔力全て使い果たして、君の為に使ってあげる。貴方の願いを叶えてみせるわ。私は煌めく魂の炎に懸けて絶対に叶えてみせる。だから、もう一度言うわ。」
ねえ、君は、私の弟子になってくれる?
彼女は歌うように―心の奥の本音を滑らせるように―そう言った。
彼女の強い瞳に嘘は無いようで―。
僕は、ようやく自分のこのドキドキする気持ちに気付いた。
だから僕は。
「わかった。これからお願いします。」
君の想いに懸けて―
僕の初恋そして一瞬で惚れた彼女に懸けて―
僕も、君に教わることにします。
「教えて下さい、リナ先生。」
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