第一章:妖精のスカウト?!

3/4
前へ
/22ページ
次へ
「はぁっ?!魔法魔法ってさっきから何だよ!そんなんあるわけ―」 「あるよ。君も知っているハズ。さっきから操心魔法(そうしんまほう)を無意識に使ったみたいだしね。」 操心魔法、、? 何処かで聴いたことがあるような、、? よくよく考えても、記憶の奥深くの靄が真実を見えなくする。 「あれれ。知らないの?あ、そっかぁ、人間世界では魔法は教わらないんだっけ。そっかそっかぁ!」 ぽんぽんと手を打つ仕草は、何だかとっても可愛らしい。 って、僕は何をさっきから考えてるんだ、、? 「操心魔法は、その名の通り、心を操る魔法。さっきゆっちー先生って言うんだっけ―に、願ってたよね?それよそれ。けっこう前から使ってたみたいだけどね。」 そして僕をまた澄んだ瞳で見つめると、 「お願い―。私の国の運命が懸かってるの。他にこんなに強い魔力を感じる人は居なくて、、。ずっと、捜していたのよ―。私の国に来て。そうしたら―。」 僕の瞳を見つめる瞳が、より一層熱く燃え上がった。 「私の魔力全て使い果たして、君の為に使ってあげる。貴方の願いを叶えてみせるわ。私は煌めく魂の炎に懸けて絶対に叶えてみせる。だから、もう一度言うわ。」 ねえ、君は、私の弟子になってくれる? 彼女は歌うように―心の奥の本音を滑らせるように―そう言った。 彼女の強い瞳に嘘は無いようで―。 僕は、ようやく自分のこのドキドキする気持ちに気付いた。 だから僕は。 「わかった。これからお願いします。」 君の想いに懸けて― 僕の初恋そして一瞬で惚れた彼女に懸けて― 僕も、君に教わることにします。 「教えて下さい、リナ先生。」
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加