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私達はまだ3分しかお互い話した事が無い。
お互いのことは何も知らないと言ってもいい状態、それでも私だけを見る穏やで優しそうな彼の目元、笑顔が、私に自信をくれる。
最初の緊張もすぐにとけ、会話を楽しめた。
彼の好きなお酒や食べ物を少しずつ知れるだけで嬉しい。
それなのに、彼は私の顔がまた真っ赤になってしまうようなことを言うのだ。
「俺、あの時水谷さんしか書いて無かったんだ。想像通りの方で良かった」
「…本当ですか!?
私も長谷部さんを真っ先に書きました」
「そうかぁ。俺だけじゃなかったかぁ」
この人は私がモテるとでも思っているのだろうか。
「いえいえいえ、だって、私なんか選んで貰えると思わなかったから…」
色んな意味でいっぱいいっぱいになって慌てる私に、嘘だってつけるのにその正直な所もいいねと笑った。
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