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大学には絶対行かないと駄目だと言っていた父も最後は余裕が無かったのだろう。 高校3年生の時期に離婚だなんて。 私は母について行った。 母は惣菜店とファミレス掛け持ちでパートをし、私もコンビニのバイトに明け暮れた。 学校も何か理由がない限りバイト禁止。 バイトなんかしてる子は学年150人中、私ただ1人だ。 周りは裕福な友達ばかりで、このまま大学行ったとしてもバイト三昧で皆と大学生活を謳歌できるとも思えないし、大学進学は諦めた。 奨学金で通う人、昼働き二部に通い、夢に向かって頑張っている人なんて沢山居る。 しかし、何も考えず当たり前のように学校に通わせて貰っていた私は働いて勉強するなど考えた事もなかったのだ。 大学はサークルに入って、彼氏作って、バイトして。 そんな遊びにでも行くような感覚。 私が以前そう思っていたように、当然のように大学に行くと思っている人達にとっては、行っていない人がいるという頭が無い。 自分がこうなってみて始めて気づいた。
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